宮﨑 薫 『From Here』を聴いて。
柔らかな午後の陽射しの中、
3月30日にリリースされた、
宮﨑 薫さんのニューアルバム『From Here』を聴いた。
薫さんの歌は、彼女のラジオでの弾き語りや、昨年クリスマスに YouTube にUPされた「Last Christmas」などのカバーで時々聴いていたけど、オリジナル曲では「君と空」しか聴いたことがなかった。
3月に入って、Amazon であなたへのオススメ商品として『From Here』が表示されるようになり、アルバムのリリースを知った。
機会があれば聴いてみたいと思っていたぐらいだったけど、そのアルバムの紹介文と本人のコメントに強く心を打たれ、衝動的に予約してしまった。
俄然、彼女のアーティスト活動を応援したくなったのだ。
それでも、「とにかく聴いてみよう」
そのくらいの心構えだったような気がする。
ところが、
ゆったりとリラックスモードで聴きはじめた私に、いきなり一曲目から衝撃が走った。
ぶゎーっと鳥肌が立つ。
うわっ、うわっ、えっ、えっ、ちょっと待って。
ライブでは時々あるけど、CDを聴くだけではほとんど感じることのない感覚にうろたえる。
そこからはもう急速に、宮﨑薫さんの世界に引き込まれてしまった。
どこまでも心地よい、伸びやかで透明感のある声。
曲によって、パンチがあったり、可愛らしく転がったりと、自在に変わる表現力にとにかく驚かされる。
でもそれだけではない、音に込めた情熱、意気がバシバシ伝わってくる。
1.「ふたり」
歌い出しからギュッと心を掴まれる。
歌詞の隅々まで激しく共鳴し、震えが止まらなかった。
~痛みの重さじゃなく 共に苦しいから
認め合って許し合っていこう
この手をつないでふたり~
ここでの "ふたり” とは、恋人、友人、親子、自分と自分以外の全ての人、どの関係にも当てはまると思った。
2.「陽は昇る」
沈みかける気持ちを奮い立たせる、そんな力強さを感じる。
弱さ、強さを歌詞、ボーカルで豊かに表現している。海辺で夕陽が水平線に沈んでいく情景が浮かぶ。
~ねぇ あなたに連れられてきた海
ねぇ 神様は見捨てないよという~
3.「ふたりのシナリオ」
ギターサウンドが爽やかな アップテンポの曲。切ない気持ちが素直に表現されていて共感できる。
~涙がつたう頬 冷たいや 切ないや~
~あんまりじゃないの~
こういった表現で、心の模様がリアリティを持って伝わってくる。
4.「One-Sided Love」
サビの「好き~」の部分がいい、心地よく耳に残る。
送信ボタンを押して、告白しちゃえばどう?
あぁ、でもそんなこと、できるわけないよね…。
と、つい歌詞のストーリーに入り込んでしまった。
~君をひとりじめ 出来る時は
あの子のことで 悩んでる時~
5.「愛する人」
メロディー、歌詞、アレンジ、ボーカル、全てが最初から最後まで、とにかくかわいく、ポップに弾む。
コーラスに意外性があって、いいアクセントになっている。
~小さい手でぎゅっと 握る指
いっぱい伝えよう 人生の喜びを~
ここのメロディーの歌詞が、どれも心に染み入る。
6.「Look Back」
ちょっと懐かしさを感じる、大人っぽいワルツ調の曲。
葛藤や苦悩、それを丸ごと包み込もうとする優しさに、泣けてきた。
~どうしてだろう 夢ばかり求められ
上手くいかなければ 失敗と言われる
なぜだろう 私たちはそれを
恥ずかしい事だと思ってしまう~
7.「ふたり (Acoustic ver.)」
薫さんの澄みきったボーカルが際立つこのバージョン。歌声に身を任せているうちに、心がすーっと穏やかになっていく。
夢を見ているように過ぎた、あっという間の30分間。
YouTube の ダイジェストも数回聴いてはいたけど、アルバムを通して聴くとインパクトが全然違う。
もっともっと薫さんの歌を聴きたい、そう強く思わせる、詞、曲、そして歌声だった。
さらにいろんな色を醸し出すだろう、これからの期待も "大” な素晴らしいアーティスト、
「宮﨑薫」、
このアルバム『From Here』と出会えたことに、
感謝。
いつもそばに置いておきたい、宝物がひとつ増えて、上向きになった気分。
まだ聴いていない人にも、是非聴いてみて欲しいな。
私の周りの人には、何も言わずにさり気なく聴かせようと思っている。
「ここから」絶対、大好きになる。
※Amazon で CD を買える他、iTunes Store などで配信もされています。
※ ミュージシャン薫さんへのASKAさんの想い。
僕がこの年齢のときには、こんな歌、歌えなかったなぁ。 - aska_burnishstone’s diary