まだまだ『Too many people』で眠らない夜。
『700番 第二巻/第三巻』、『Too many people』、そして『700番 第一巻』と、大きな石が、次から次へと投げ込まれていく。
11月3日
何もしないと、何も生まれません。
僕の小石は歌です。
どんな水しぶきを上げるのか。
これまでは、投げ込んだ時の音で、歩く人を振り向かせていたように思います。
今は、投げ込む姿から見てくれている人たちがいる。
これが、僕のブログのあり方のように思えてきました。
福岡から、今戻りました。 - aska_burnishstone’s diary
小石を投げ込んだ、と言うには高く大きく広がり過ぎる、その虹色に輝く飛沫を、思いっきり全身で浴び続けていたい。
その飛沫には、生きるエネルギーが内側から湧いてくる、
どんな博士にも調合できない、
ヒアルロン酸以上の秘密の成分が含まれている。
そもそも、チャゲアス、ASKAさんの音楽はBGMとしては成立しない。
聴き始めたら最後、たちまち心を奪われ、その世界に惹き込まれてしまう。
一曲だけ聴こうとしたのに、取り憑かれたかのように次々と聴きたくなり、いつの間にか時間を忘れていた経験は数え切れないほどだ。
『Too many people』も予想通り、
いや予想を遥かに超えて、
心が、身体が、深く音に反応する。
その世界に、心を全開にして浸りきるには、やはり1人っきりの静かな時間が必要だ。
私の場合、夜深く、朝早くが、鑑賞には最適な時間帯。
もともとひどい低血圧のためか夜型で、朝起きることは気合いと根性が要るほど辛いものだった。
目覚ましにしても、「朝をありがとう」ではイントロが元気過ぎるので、最初に鳴るアラーム音は「同じ時代を」に設定している。
5分後にはアルバム『12』の方の「君が愛を語れ」、その5分後には「Girl」、さらに5分後にはこれも『12』の「LOVE SONG」。
たおやかなメロディーに、優しく優しく起こしてもらって、やっとなんとか身体を起こしていた。
それからぼんやりした頭のまま、やらなくてはいけないことを覚えている身体がなんとかこなし、ようやく頭が起きてくるのが昼の12時頃。
そんな情けない生活を送っていた。
それが、
ASKAさんが7月にブログを始めてから、目覚ましにはできないものの、気持ちは「朝をありがとう」と思うようになり、次第に爽やかな気分で目が覚めるようになっていた。
こんなことは小学校以来だ。
何を大げさな、と笑われるかもしれないけれど、あれだけ辛かった朝が、爽やかな朝になったことは、
私にとっては憧れるくらいの大きな変化だった。
遠い存在の、一人のミュージシャンの、音楽ではなくブログ。
それがここまで自分の日常生活に影響を与えるとは、考えたこともなかった。
そして今、待ちに待った『Too many people』が手元に届き、聴ける、という喜ばしい状況。
睡眠時間は、必然と減っていく。
遅くに眠りについても、嬉しさのあまり、今では目覚ましより早く目が覚める。
音楽を聴く時間を作るため、素早く用事を済ませる。
日中、15分から30分くらいの仮眠をとる。
些細なことではあるけど、
頭では分かっていても上手くできなかったことが、自然にあっさりできるようになっている。
しかも、頭も身体もスッキリと清々しい。
『Too many people』効果はすごい、と改めて実感している。
日常でチャゲアス、ASKAさんの音楽はいつもそばにあり、そのパワーは十分感じてはいたけど、それにしても、の驚きの効果だ。
他の方のレビューも少しずつ読んではいるのだけど、例えば amazon だけでも半端ではない熱量のものが970件も寄せられていて (3月20日 20時15分の時点)、一度に10件のペースでは、読み終わる日はまだはるか先。
感動の声一つ一つに胸が熱くなる。
刺激されて、以前の曲、声もアルバムの合間に聴きたくなる。
時を経て、ますます魅力を感じる曲に、また心を震わせる。
一旦入り込んだら、どこが出口か分からなくなってしまうASKAワールド。
ASKAさんのブログのコメント、個人ブログなどに綴られている想いなどもすべて含めて、一つの円を成している。
そう感じる『Too many people』。
だけど、
ASKAさんは、まだ重たい荷物を下ろせないでいる。
その荷物が軽くなる日がもうすぐ来ることを祈りつつ、
ありのままを受け止め、足りない頭で自分なりに考えることぐらいしか私にはできない。
そんな中でも、わくわくするプロジェクトを進め、充実している様子も伝わってくる。
音楽を自由に楽しむことが、段々と日常の大部分を占めていく。
『700番 第一巻』も無事発売され、ブログもいろいろな意図を含みながらでも更新されているので、そう不安は感じていない。
盲目的に崇める訳ではない。
欠点も失敗も含めて、
アーティストとしてだけではなく、人間的にも、
ASKAさんを信頼している。
どうしても心配に思うのは、もう仕方ない。
惹かれてしまったこちら側に与えられた、
人間として成長するチャンスなんだろうと捉えて、
ASKAさんが投げ込む姿を見つめている。
そして新たな飛沫を、一緒に待っている。
もう、春ですね。