ASKA「FUKUOKA」の反響、テレビ報道。

聴けば聴くほど深く心に染みわたっていく。

公開からたった二日しか経っていないのに、ずっとこれから多くの人々に歌い継がれていくだろう、そう思える、自然と耳に残る優しい歌詞とメロディー。

 

2012年に発表されたアルバム「SCRAMBLE」以来、待っていたどころではない、一言では到底表せない気持ちを噛みしめながらの日々を経ての、ASKAさんの新曲「FUKUOKA」は私にとっても特別な一曲だ。

 

自分が究極に厳しい状況になったとき、それまで当たり前のようにあった環境はがらりと変わる。

そんな中でも手を差し延べてくれる、人の優しさ、故郷への深い深い感謝。そんな気持ちがよく伝わってくる。

皆に背を向けられ、孤独を感じている時、偶然を装ってどうしてるかなと思って、と訪ねてきてくれた友人や、絶望しかない惨状を前にした時、一緒に片付けることから手伝ってくれた人…。思い浮かべながら聴いていると胸がいっぱいになる。

絶望の中で触れた優しい心は絶対に忘れられない。そんな優しさがこの歌には宿っている。

 

 

 YouTube公開後、一日と9時間たっての総視聴回数 631784回。 コメント数1679件。

 

数字を見ると、こんなにもたくさんの人々がASKAさんの新曲を待ち焦がれていたんだ、ということがはっきりと分かる。

 

どんな状況であろうと、人が何と言おうと聴きたいものは聴く。そういう私の感想、感覚とはまた別に、この流れでの新曲発表は世間ではどのように報道されたのか…。

 

ネットで配信されたニュースでは。 

12月25日

 

スポーツ報知

ASKAがブログで新曲「FUKUOKA」を紹介…「人生は前後左右 いつも未解決」

 

という見出しでASKAさんがブログ、YouTube上に記したメッセージと歌詞の一部を紹介。

 

デイリースポーツ 見出し

ASKA YouTubeに新曲公開 タイトルは「Fukuoka」

 

サンケイスポーツ 見出し

″サンタ”ASKAから歌の贈り物!YouTubeで新曲公開

 

J-CASTニュース 見出し

ASKA新曲公開、18万回再生の反響「最高のクリスマスプレゼント」(25日13時現在)

 

女性自身

ASKA応援コメント殺到! YouTube公開曲が30万回再生突破 (20:03配信記事)

 

(…前半略)

ネットでは《新しいヴィジュアルがすごくいい》《歌の才能は全く消えてなかった 消えてないどころか進化してる》《新曲、良かった》《ダメだ涙が止まらない。何がどうでも、信じる信じないとか関係なく。作品が好き、歌声が好き》といった感動コメントが多数寄せられ、今後のASKAの動きに注目が集まっている。

 

12月26日

MusicVoice

ASKA、新曲「FUKUOKA」再生数70万回を超える 楽曲を率直に評価する声続々

 

(…前半省略)

サウンドはピアノとアコースティックギターのシンプルなものだが、ASKAの滑らかでいて粘り気のある歌声が、歌詞の世界観を惹き立てている。

動画を通じて同曲を耳に触れた視聴者からは「相変わらずの素敵な歌声」「涙が止まらない」「心に響く」など、率直に楽曲と歌声を評価する声が多数寄せられている。

(後半省略…)

 

 

 テレビでは…。

 

12月26日 フジテレビ系「めざましテレビ」

 

《ASKA イブに新曲公開 釈放から5日で本格始動》としての紹介。

4分40秒のバラード曲、ピアノと共に響くゆったりとした歌声、歌手のASKAさんがネットに公開した新曲です。覚せい剤を使用した疑いで逮捕され、その後不起訴処分となったASKAさん。新曲のタイトルはASKAさんの故郷であるFUKUOKA。

YouTubeの画像音声と共に再生回数60万回を突破したこと、コメントは1500件以上投稿されていること(26日6時現在)も話された。

また、音楽活動のため東京と福岡を行き来していたという中、ASKAさんがおとといフジテレビの取材に対して「改めて曲を作ろうとした時に東京ではスタジオが使えなかったりして、そんな時福岡が受け入れてくれたんです。スタジオも仲間も最後は故郷の福岡に救われたから、だから感謝を込めて作りました」と答えたというコメントも紹介された。

 

新曲紹介に重点を置かれた内容だった。

 

 

12月26日 フジテレビ系「バイキング」

 

今週のエンタメニュース3位《ASKA氏YouTubeで新曲公開&ブログで意味深発言を連発》として議論が交わされた。

冒頭でYouTubeの映像と共に曲が流れ、すでに再生は60万回を超えていると紹介された。

坂上忍さん「まぁ、聴いてみたくなっちゃいますよね」に続いて東国原英夫さんが「今回の一連の事件は不可解極まりない。警察の捜査のずさんさとASKAさんの(警察の捜査を)なめた部分があったようなところの二点。きちっと検査を受けるべきだったんじゃないかという疑問は残る。でも音楽活動されることは注視したい。やっぱいい歌…創るね。許してしまうような感じ」と発言。これを受けて、金慶珠さんは「今の二点に加えて今回のことを機に、メディアの報道がどうあるべきかは深く考える必要がある。中にはもし仮に無罪だとしたらこれはお詫びしなければならないみたいな釈明もありましたけれど、無罪有罪に関係なく、私たちは薬物の問題をどう扱うか、なおかつ刑が確定する前の人々をどう扱うか、警察の情報をどう扱うか。それを含めてメディアが大きく変わるきっかけになれば、と私は思います」と熱弁した。

中村竜太郎氏は「今回のYouTubeでの発表はプロモーションとか計画的にやっている感じではおそらくなくて、早く皆に自分の気持ちとかを届けたいという、その時の気分的なものだと思う。ASKAさんは昔から自分の楽曲とか言いたいことを表現したいアーティスト気質なんですよ。ご自分はアーティストですから、自宅で単独取材したときも良い曲出来たから聴いてよみたいに聴かせてくれたりとか、そういう感じなんですよ。ASKAさんにとってブログやYouTubeなどのSNSは、ダイレクトに自分の主張や作品を発信できる格好のツール。しかもファンの反応もどんどん帰ってきて頑張ってくださいと言われると、ふさぎこんでいたりとか孤独な中でそういう温かい声援があると、気持ちよくなる、そこで快感が得られる、そういうやりとりをしているんじゃないかと思います」と話した。

次に、過去、覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕実刑のを受けた経験(不起訴の経験も有)を持つ小向美奈子さんの「前提として、有名人だからとか関係なく、絶対にやってはいけないことをやったんだから仕方ないとは思います。一方で、単におもしろがって大騒ぎをするのはどうかなと。そこまで叩いたら、人によっては更生だってできなくなるのではないでしょうか」という(ASKAさんに限らず一連の薬物事件の報道に関しての)コメントを取り上げた。

このコメントに対して、

石丸元章氏「叩かれることで自分のした事の重大さを再確認するという意味はあると思う。薬物から回復するという時にに、より多くのものを失ったということは一つの財産でもあって、新たに獲得するものがいかに貴重なものであるか、そういう事を感じる上ではあながち悪いだけとは言えないのかなと思う」

東国原さん「有名人はそんなリスクを背負っている。社会的に責任がある。有名であるということは悪いことをしたらそれだけのものが帰ってくる、その責任も一緒に背負うことと同列なので、この(小向さんの)意見はあたらない」

金さん「ただ今回の問題を捉える場合芸能人の立場から見るんじゃなくて、メディア自ら痛切な反省が必要なんですよ。一つは警察の情報をそのまま垂れ流しで報道すること、そもそも尿検査で陽性だったから再犯なんでしょというのは、一視聴者だったらその目線は可能ですが、メディアは取材する側ですから、警察の情報に対して本当にそこは確認したんですか、というような取材力が足りなかったということと、もう一つはあのタクシーの映像。私もいろいろありますが、そういうのがもしどっかで流されたとしたらお互い信頼できない。それをメディアが国民の知る権利だという風に言うけど、そこは関係なくただの興味本位だと思う。その線引きが全くできずに流れたというのはチェックしないといけない」というようにそれぞれコメントした。

 

新曲発表の話題だけには留まらず、ASKAさんの逮捕から不起訴に至るまでの諸々を話し合う内容だが、金慶珠さんが今メディアが突かなくてはならない点を強調して話していたことは、大変心強く思った。ただその点を広げることは全くせず、タクシーの問題のみ皆一斉に同調するといったなんとも情けない状態には、情報バラエティ?番組の限界を感じた。

金慶珠さんだけに任せず、こういった討論をしてこそ、マスメディアは信用されると思う。

 

12月26日 フジテレビ系「Mr.サンデー」

《独自…ASKAが番組に語った警察の聴取 心境を表した新曲公開》

として、独自取材に答えたASKAさんの「今 アルバムの最初の曲をYouTubeに上げたから。うまくできた。良い仕上がりになった」という言葉を紹介。それは新曲を動画サイトに公開した瞬間だったとナレーターを入れ、曲の映像と共にこの曲に込めた想いを語りはじめたと、フジテレビ「めざましテレビ」の言葉と同じものを紹介。また、実はこの曲は特別な想いで、以前ライブに飛び入りしたときに歌っていたのだとし、ASKAさんの父親の「母親ががんで入院しとるの。お前が舞台で歌う姿をもう一回見せてやってくれって母親を車いすでそこまで連れていって、ライブであれ(息子)は母親のために歌った」という言葉に続いて、

CHAGEさんに対する想いとして、ASKAさんが

「CHAGEとは今マネージャーを通じて連絡をとりあっています。一緒にやるのは年をとってからでもできる。今はお互いの居場所で自分の音楽を高めていければいい」と語ったとも報じられた。

曲の歌詞についてコメンテーターが

「僕はというのがすごく多いな。何かご自分のことを見つめておられるのかなと興味深いですね」と言うと、宮根氏は「まさに自分の原点ということですが。やっぱり最大の謎というのはASKAさんが尿の代わりにお茶を出した。でも陽性が出た。でも科捜研は間違っていないんだと発言された。これが何を意味するのかってこれがまだ残っているんですよね。実のところ」ということを木村太郎さんに問いかけた。

木村氏が「そこ分かんないと、何も評価のしようがないですね、歌にしても、警察の完全な失態だけど、本当のことをみんな知る必要がある」と発言すると、

宮根氏が「そうですよね。尿検査をした。陽性、逮捕。じゃあ覚せい剤をしたんだなって我々断定的に伝えてしまうんですけども、今回のことは一体どういうことだったのかというふうに改めて思います」とこの話題を締めくくった。

 

 

フジテレビばかり観ている訳ではないが、ASKAさんの新曲に関して扱ったテレビでの報道は、圧倒的にフジテレビが多いようだ。

 

タクシー映像の獲得のため、なりふりかまわないストーカーまがいの手段を使い、それについてBPOが意見書の提出をフジテレビ始め、各テレビ局に求めているという。それにさらに加えられるであろう、ASKAさん側の抗議を恐れての防衛策なのかもしれないというのは、あまりにひねくれた見方だろうか。

井上公造氏、宮根誠司氏も同じく、タクシー映像使用に関しても、各テレビ局は行き過ぎた報道を、認め、謝罪し、今後の報道では改善すると明示することが必要なのではないだろうか。

その上で、ASKAさんの新曲を、紹介することで、信頼がいくらかは回復できたように思う。

過ちは人間である限り、誰でも犯す可能性があるのだから…。

 

Twitterでの反応。

 

12月24日

「ASKAの新曲、良い曲だ~!すごく嬉しい!」

「めっちゃ良い曲 FUKUOKA」

「ASKAさんの歌声だぁ。ASKAさんのメロディだぁ、ASKAさんの歌詞だぁ。素敵な曲です」

「ASKAの新曲FUKUOKAの出来がかなり良い」

「すげえいい曲で泣ける」

「久しぶりにこんなに綺麗な曲を聴いた気がするな」

「素朴で美しい」「凄まじい歌声」

「サビの切ないメロディが耳を離れない」などなど多数の感動ツイートがされる中で

「新曲聴いた。間違いを犯したことは事実だし、今の彼を信じるとも言えない。ただ音楽だけは間違いなかった。やっぱり好き」

「薬はほんとに止めてほしい」

「いい歌創るのに残念」という不安を抱えながらのツイートも少数あった。

twit福岡(12月26日 ベストツイート)

「ASKAさんが新曲 「FUKUOKA」を動画サイトに公開3日で視聴回数77万回を超える大反響に。」

 

 

不起訴直後から、少数の識者を除いて、特にテレビではASKAさんはとことん黒に近いグレーという風に世論を納得させようという雰囲気が見受けられていた。

ASKAさんが詳しいことは今はまだ言えませんとしながらも「無実です」と主張しているのにも関わらず…。

 

このタイミングでの新曲「FUKUOKA」の発表は、逮捕前から予告されていたことではあったが、予告直後の逮捕、不起訴という過程を経て、どうなるのだろうかと、正直なところ今はそれどころじゃないのではないだろうかとも思っていた。3週間も拘束されていたのだから、延期して当然の事情があった。

そこをなんとしてでも年内に一曲、できればクリスマスプレゼントとして、という意志の強さ、行動力にまたもや驚かされることとなった。

きっかけはどうであれ、よりたくさんの人々に関心を持って聴いてもらえることで、結果的にASKAさんの楽曲の素晴らしさが再確認され報われた面もあるが、今回の事件が無くても話題には十分なっていただろうに、それでもこういったことも全て含めて今のASKAさんなんだな、といった複雑な思いもある。

 

公開から2日と11時間を超えた今、再生回数は912,294回である。100万回再生されるのにもそう時間はかからないだろう。コメント数も2297件。ASKAさんのブログのコメント欄は容量が重たくなり開きにくい。何千件ものコメントが届いていることだろう。

 

一度聴いてまたすぐ聴きたくなる。

穏やかで優しい曲調に、ASKAさんの歌声に心が癒されていく。

 

全てに困難がつきまとう。

気もちも挫けそうになる。

そんな時でも手を差し延べてくれる人がいる。

これほど人の優しさが身に沁みることはない。溢れそうになる涙をこらえて笑いながら「大丈夫。大したことないから。ありがとう」と言うのが精一杯の時。

 

こんな綺麗な歌を創るASKAさんの苦しみを想う。

一人で背負わないで欲しい。

理解したいと心から思う。

 

 

 追記

YouTubeでは、ASKAさんの「FUKUOKA」関連の動画がコピーしたようなものも含めて、続々とアップされている。

 ASKAさんや、彼に協力し一緒に創りあげたミュージシャン、関係スタッフの方々の情熱の結晶はやはり Burnish StoneがUPしたオリジナル音源で聴きたい。

 

 

追記

12月30日  漫画家の小林よしのり氏オフィシャルwebサイトのBLOGで、『ASKAの新曲「FUKUOKA」が神曲すぎる』というタイトルで絶賛。


ASKAの新曲「FUKUOKA」が神曲すぎる