「情報ライブ ミヤネ屋」 におけるASKAさんの報道。

11月28日、「ASKAまもなく逮捕へ」という速報情報が入ると、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」では、ASKAさんの逮捕にまつわる話題を取り上げた。

 

宮根誠司氏の「また?」「だってこの前出てきたばっかりでしょう。」という客観性に欠ける反応に始まり、いくつもの?がつく、番組内容だった。

 

あまりにも先入観と偏見に満ちた憶測を、堂々と披露する内容に、ASKAさんはブログで直接答えた。

ミヤネ屋さんへ。 - aska_burnishstone’s diary

 

にも関わらず、28日の放送では、井上公造氏が昨年12月頃からASKAさんと連絡をとっていたという話の流れで、ASKAさんの未発表、デモ音源を自身のスマートフォンから公開するという、著作権侵害を訴えられてもおかしくない部分があった。

速報を受けて混乱があったとはいえ、取り上げるからには、ASKA氏の著作権をまず考慮するという、一般常識レベルの認識が一切見られなかったことに非常に驚いた。

 

ASKAさんのブログを読んでいれば、音源メロディーから、楽器を生音に差し替えたり、ミックス作業でそれぞれ単体に録った楽器の音を調節したりと、様々な工程を経てやっと一つの楽曲となるということは、素人でも分かった。最初のデモ音源と完成形は、全く違うもののように聴こえることもあるだろう。

例えブログを読んでいなくても、作者の言わばアイデア段階のものを、創った本人の承諾無しで、公共の電波で披露することは絶対にしてはいけないということぐらいは、誰にでも分かる。

 

さらにその日の放送終了後、井上氏はASKAさんに電話をして宮根氏に代り、その話の録音を翌日29日に放送した。その日以降の同番組でも、繰り返し使われ続けている。

この電話はそもそもASKAさんにとって、私的な会話と捉えて受けたことだったように思う。

「これからの会話は放送されますけど、いいですね。」というような事前承諾はなかったようだし(少なくとも放送された中には)、井上氏にはまず「公造さん、曲流しちゃダメだって」とはっきり、でも穏やかな口調でダメ出しをしている。「ASKAブチギレ」というような報道もあったが、私には友人を窘めるかのような注意の仕方に思えた。

井上氏は反省する素振りも見せず「いや、あれは逆に聴かせた方がいいと思ったんですよ」とどちらに権限があるのかを完全に履き違えた返答をし、まだ何か言おうとしているASKAさんを完全に遮り、話題を変えた。

宮根氏から、「ファンの皆さんにメッセージはありますか」と向けられた時には「それはオフィシャルな発言になるのでここでは控えたいと思います。それはできません。」というようなことをASKAさんは答えていた。

 

芸能リポーターに話しているんだから、言ったことがすぐ伝わるなんてことは分かっているだろう、としょうがないとする向きもあるかもしれない。

ただこの会話を聞くと、ASKAさんはマスコミ関係者の人にも、もしかしたら分かってくれる人がいるかもしれない、と一縷の希望を持って真摯に話しているように思えたのだ。

 そのASKAさんの信頼を逆手にとって「独占告白」と名うって、放送したもん勝ちみたいなやり方だったのだとしたら、井上公造氏、宮根誠司氏、番組製作者の職業倫理感を疑う。

 

ASKAさんの覚せい剤使用の事実の有り無し以前に、今回の「情報ライブ ミヤネ屋」のような、多くのマスコミの、公正さに欠けた傲慢な態度には心底呆れる。