ASKA new albumを聴く。03.「リハーサル」
なんて、カッコイイ。なんて、熱いんだ。
「Be Free」で苦悩を乗り越え、解放に近づいた精神が、
ここで強い意志を持って、力強く1歩踏み出したかのよう。
「FUKUOKA」、「Be Free」と続き、
さぁ、ここからは初めて聴く曲だ、とより一層神経を集中して、息を飲んだその瞬間に始まったイントロ。
カッカッ、カッコイィ、いい、いい!!
そうテンションが上がってきた頃の、
「やりたいことをやる、やりたいように」
うぉーい、強気だ。
強い信念がないと、決して言えない。
そう、そうだ。
こんなASKAを待っていたんだ !!
9月19日
今日は、歌入れです。 今日、歌う歌は3度目なんです。曲名は、 「リハーサル」 ライブ会場の空気感を思い浮かべながら、リハーサルをしている時の歌です。 アルバムを通して聴くと、この歌は、まだ別の歌い方があるのではないかと思うようになり、再々トライです。
おはよう。 - aska_burnishstone’s diary
「アルバムを通して聴くと」って、
この時には、もうこの曲順は決まっていたということなのか、と改めて思う。
この時一番しっくりくる歌い方を探して、辿り着いた歌を今聴いているんだ。
私がこのブログを読んだ日に想像した曲調とは、全く違っていた。
歌詞もメロディーも、何もかも。
ミュージシャン仲間と音の調節をしたりする、活気のあるはつらつとした場面を思い浮かべてしまっていた。
そんな想像とは、正反対と言ってもいいほど、戦いを挑むように自分と向き合っている雄々しい姿、がこの曲から感じられた。
あぁ、そうか。「プロ」とはこういうことなんだ。
「ライブ会場の空気感」という言葉だけで、オーディエンスの一人としては、わくわくした高揚感に繋がってしまっていたけど、
創りあげる側、聴かせる側としては、タイムリミットの中で、会場や機材、自身のコンディションを考慮しながら最高のステージに向けて整えていく、最も神経を使う時なのだろう。
特にASKAさんのリハーサルでの本気度は知られている。
8月5日
僕には、デビュー当時からのスタイルがありまして、リハーサルと本番に区別のない歌を歌います。歌うたいが本気ならば、演奏者も本気になるからです。
シンフォニックコンサート - aska_burnishstone’s diary
この日のASKAさんのブログでは、
最初は不安の残る状態だったアジアツアー1発目のリハーサルで、ASKAさんの本気の姿勢が現地の演奏者に伝わって、本番は情熱に溢れる見事なステージになった、という話が綴られている。
8月13日
アンプラグドのリハーサルは、毎日しつこいくらい行いました。外国人ミュージシャンは、その気迫が伝わったのか、毎日僕たちに付き合ってくれました。
ニール・コンティ - aska_burnishstone’s diary
この日は、緊張感漂うMTVアンプラグドでのリハーサルにまつわる話。こういったASKAさんの真摯な態度が伝わって、いいステージとなり、出会ったミュージシャンとの間にも濃い繋がりが生まれるのだろう。
二つのエピソードからは、ASKAさんの人情味溢れる人柄と、プロのミュージシャンとして譲れないこだわりがよく分かる。
そしてその熱い魂が、飛び散る汗までが、「リハーサル」を聴きながら伝わってくる。
人が真剣に仕事に集中している姿は、カッコいい。男の人でも女の人でも、その時は普段とは別のオーラが出ていて、見とれるほど美しい。
ASKAさんの集中している姿、情熱がこの曲の歌い方でより伝わり、目に浮かび、ゾクゾクする。
ライブ会場に響きわたるASKAさんの声が聴こえてくるようだ。
「 抱えたギターを鳴らしてぇえええええぇええ」のシャウトにどこまでも痺れ、
熱く熱く盛り上がった、どこかから湧いてきた情熱は、
アウトロでまたドラマティックに鎮められていく。
私の中でこの曲「リハーサル」は、
アルバムのジャケット写真のASKAさんと、イメージが重なる。
「ほとばしる魂を信じて」
どこまでも突き進め!