ASKAさん、TV出演決定!!
兄、妹とじゃれあって遊んでいた時に、テレビから流れてきた「モーニングムーン」。
まだ中学生だった私も兄も、その瞬間、遊びを忘れてテレビ画面に釘付けになった。
曲の途中、「何これ…すご」と呟いたきり、二人で言葉を失ったことを思い出す。
一球入魂の精神で歌っていたというチャゲ & 飛鳥の歌は、ふざけていた小中学生さえも一気に惹き込む力があった。
二人の熱い魂は確かに届いた。
当時はテレビで観るぐらいでしか、新しい音楽に出会えなかったけど、今は小学生だって、YouTube から情報を仕入れている時代だ。
もうテレビには、知らなかった音楽を発見したり、初めて観る歌手のパフォーマンスに度胆を抜かれるといった側面は、ほとんどないのではないかと思う。
そんな時代の今、地方局において
フルサイズで「FUKUOKA」を披露する
というASKAさんからの報告。
前回のブログ内容から察するに、その地方というのはやはり福岡なのだろう。
そして
「信念と活動スタイルを試され、問われ、突きつけられた」
とあったのは、歌をフルサイズで歌わせてもらうのと引き換えに、インタビューを受けるかどうかということにあったのかな、と想像する。
「楽曲への興味ではない」オファーによる、テレビ出演は一切受けなくてもいいのではないか。
楽曲の価値が下がるような演出を受け入れてまで、今ASKAさんがテレビに出る意味があるとは思えない。
テレビに対する不信感から、音楽番組以外の番組で、ASKAさんに寄り添った内容になるものがあるとは到底考えられずにいた。
ただ、そんな番組ばかりではなく、全てを受け入れ、理解して下さったとASKAさんが思えた番組があったのなら、何と有り難いことだろうと素直に喜びたい。
それが、親のように温かい福岡の気持ちに心から答える、ということにつながるのであれば、言い尽くせないほどの感謝しかない。
ASKAさんの楽曲は、CD音源よりもライブ音源の方が、ASKAさんの熱が伝わってきてより心を揺さぶられる。
だから、今「FUKUOKA」をどう表現するのか、とても聴きたくて堪らない。
インタビューも、「FUKUOKA」や音楽に関しての話なら聞きたい。
だけど、それ以外のことをテレビで話すことは、これまでの間違ったテレビの報道を許してしまうような、認めてしまうような印象になる気がして、不安に思う。
一回のインタビューで語れるような簡単な経緯ではないからこそ、本という形になったのだと思うし、それが音楽じゃないASKAさんの「フルサイズ」の表現なのだと受け止めている。
そこを理解したい人だけが本を読めばいいわけで、読まずに音楽を聴くだけでも伝わるものはある、と思う。
突っ込んで話を聞きたいのであれば、そちらの「フルサイズ」も尊重するべきであると思うし、ただその内容はテレビでは到底扱えない問題ばかりなのだから、音楽のみに、その取り組む姿勢だけに、焦点をあてればもう十分なのだ。
楽曲への興味ではなく、独占インタビューをしたいというテレビ局の意向を知りながらも、丁寧に交渉に応じ、出演を決めたASKAさん。
テレビ出演だけに留まらず、これから先の活動、ライブや、新たなアルバム制作諸々を視野に入れた上で、一つ一つ慎重に決めていることなのだと思う。
選ばれたテレビ番組を観られないのは残念だが、まず今後の活動のための大切な一歩となることには違いないだろう。
ASKAさんの歌声は、今のテレビではなかなか聴くことのできない、聴き流すことのできない魂の宿ったものだから、一部地域だけの放送でも、確実に人々の心に届くものがあるはずだ。
信念を貫くためには、時と場合に応じて活動スタイルを変えた方がいい場合もある。
それはブレているということではなく、一番大切なものを守るため、またそれが伝わるためでもある。
ASKAさんの情熱が、
様々な形をとって、
人々の心に届き、
人々の情熱と交わることで、
生まれるものがある。
それが光の拍手となって、
いつかASKAさんに届くといい、
そう願っている。