ASKAさん、もうすぐだ!
CDショップにASKAさんのアルバム
『Too many people』が並ぶ日が、もうすぐ、もうすぐやってくる。
【塞がれたあの日の記憶が 音を立てて戻ってくる】
「チャゲアス再始動!!」の心踊るニュースに、気持ちがゴムまりのように弾んだ2013年1月。
心の中で何度もガッツポーズを繰り返していた。
そんな浮かれた気分は、6月Chageさんのラジオから流れてきた「復活ライブ延期」のお知らせで急速に沈んでいった。
淡々と伝えようとするChageさん。
でもその声は、告げられた病名以上の、何かとんでもないことが起こっている、と感じさせる深い悲哀を湛えていた。
「僕はもちろんいつまでも待っています」
そうChageさんは締めくくり、
『On Your Mark』が流れた。
その日からイヤな予感は次々と現実となった。
予想をはるかに超えて…。
暗く長く冷たい洞窟に入り込んだようだった。
2016年7月になって、ASKAさんが始めたブログ。
急に射し込んだ眩い光に戸惑いながら、目をこすりこすり確かめた。
【ひとつひとつ掴んでみる 確かめてみる】
その感覚で一歩、また一歩。
ようやく形が見えてきて、『ASKAさん、いよいよですね。』とこの日記に綴ったのが11月26日。
翌27日にはさらなる嬉しいお知らせ。1月のアルバム発売に先がけて、年末にはYouTubeで新曲をUPするという。いいお話の連続に、天にも昇りそうな気持ちになった。
それが次の日には一転。まるでそうはさせるもんかとでもいうように、一気に真っ暗闇に引きずり込まれた。
今でも思い出すとギューっと胸が締めつけられる。
色んな感情が次々と湧いてきては、ぐるぐる回る。
崩れ落ちそうになる気持ちを必死で奮い立たせ、
今、何ができる?
どうするべき?
と、それでも道は必ずあるはず、と一人一人の力を信じた21日間。
「どんなASKAさんでも、応援し続ける」
気持ちは揺るがないけど、一体何が真実なのか。そこがまず知りたかった。
ASKAさんのブログが固まってなかなか開かないのに加え、
どうなっているのか分からない、じりじりとした思いと、驚きと不安から、身体の震えもとまらなかった。
「大丈夫だ。信じて待て。お前らのASKAを信じろ」
まずは事実確認をと、感情をフリーズさせていた私に、
飛び込んできた真っ直ぐな言葉。
「苦しいよ」
「信じています」
「間違いであって欲しい」
様々な表現方法で、
今まで分かちあってきたみんなの心が、揺れながらもASKAさんのブログに集まった。
ASKAさんが勾留されてからの20日間は、執拗で悪質なコメントで溢れた。
無実や冤罪を訴えるような内容のコメントを残そうものなら、即否定され、揶揄される。
外ではテレビが暴走を続けている。
そんな中で、ため息をつきながらではあっても、希望を捨てずにいられた。
暗闇の中でも、決して孤独を感じなかった。
皆が今のこの状況を望んで、夢見て…。
【不意に巻き込まれて 動き取れないでいたけど もうすぐだ】
ASKAさんのブログに寄せられるたくさんの気持ちは、私にとっても大切な宝物だ。
でも、時々迷っていたり、傷ついていたり、寂しがっている心も見つける。
一人一人考え方や表現の仕方はバラバラかもしれない。
だけど、居なくていい人なんて一人もいない。
一人じゃないよって伝わるといい。
そして皆で一緒に喜び合いたい。
だってこんな経験はもう2度とない。
皆が大好きなASKAさんの音楽。
新しいアルバムは、
もうすぐだ。
【ここは夢の ここは何処か 夜明けを抜けて】
夢が叶うところ、皆と一緒に感じたい。
※【】内 歌詞引用 ASKA 作詞·作曲「もうすぐだ」 1996年